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みかん展示会で農業用パワーアシストスーツの講演
―省力化を目指して―

 

 JAながみねしもつ営農生活センターは1月9日、同センター2階大会議室で開催されたみかん展示会にて、和歌山大学システム工学部光メカトロニクス学科より八木栄一教授を招き、「農業用パワーアシストスーツについて」の講演をおこないました。講演では同スーツによるコンテナを持ち上げる作業の実演も披露され、展示会に参加した柑橘農家(110人)の関心が集まりました。


 アシストスーツは膝から胴回りに装着するフレームと腰に設置するCPUボックス・バッテリー・サーボモーターで構成されており、重さは6.3s。開発当初はエアー式で40sもありました、電動モーターやフレーム材質をアルミに変更し、アシスト機能を腰・股関節支援に絞り込むことで軽量化に成功しました。また、装着したままトラックの運転、脚立に登る、雨天での作業に備えた防水機能など農作業に適した工夫がされており汎用性が高いです。1回の充電(18分)で2時間稼働し、(1)コンテナなどの持ち上げ作業支援(2)中腰での作業支援(3)急傾斜登坂や一輪車を押す歩行作業支援などおこないます。


 動作は靴の中敷きや手袋に設置したスイッチ類とモーターから股関節角度などの動作データを無線でCPUボックスに送ることで、装着者の動作意図を推定して、約10s分の動作アシストを行います。


 実機体験で約10sの蔵出しミカンの木箱を楽々と持ち上げた中下英昭センター長は「ミカン産地では活用する場面が多いかもしれない」と語りました。


 アシストスーツの開発は少子高齢化による労働人口の低下と腰痛人口増加への対策として考えられており、農作業だけでなく、運搬業・建設業・介護業など推定1,000万台の国内市場を見込んでいます。 開発者の八木教授は「2年後に実用化を考えており、電動アシスト自転車並みの普及率を目指している」と語りました。


みかん展示会に柑橘農家が集まりました
みかん展示会に柑橘農家が集まりました
開発者の八木教授
開発者の八木教授
装着して体験する中下センター長
装着して体験する中下センター長
10kg木箱を楽々と持ち上げます
10kg木箱を楽々と持ち上げます

 

 


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